2015年6月20日土曜日

日本のかたち

さし当たって流動性は勝手に高まる。
商業とは液体のようなものだから、経済は流動性を求める。

流動性が高いということは、全体のコストは落とせるが
個々のリスクは高くなる。
計画というものが立ちにくくなるからだ。

個人にとってはライフステージの不安定さに関わる。
これはまともに出生率に関わることだと思うのだが、
その辺についてはどのように考えているのだろうか。

流動性の上昇に対応する考え方としては、
失業状態が危機にならないようなセーフティネット、
および職業の再訓練の門戸を広げることが必要だろう。
また、保険や年金に関わっている家族のかたちを見直し、
世帯が複数の収入源を持つということが基本になるよう
シフトしていくべきだ。

そういえばかつて、ヨーロッパのどこかの国で
雇用安定化の方向の法案が通りそうな時に
雇用が減るといったかたちで反対が起きたこともあった。
だから別に流動性を高めることを一概に止めるつもりはないのだが、
どうもそういうフォローが見えてこない。

上記のフォローはあくまで出生率を下げない為に必要な措置であって
それも別に構わないというならそういう国のかたちもあると思う。
しかし、その場合は経済の流動性に従って労働力は国外からの調達になるだろう。
それならそれで外交はもっと穏やかになるべきで
ヘイトは一掃する心づもりでなければいけないのだが、対決姿勢が目立ちすぎる。

阿部君の美しい国のかたちが僕には
まったく見えてこないのだ。