2016年3月17日木曜日

門外漢によるリョナ趣味についての試論

■うまるちゃん虐待bot死す。

そんなもの全然知らなかったわけだが、
虐待botというジャンルがツイッターにはあるようで
その中のヤンジャン連載中の日常系マンガである「うまるちゃん」を
ひたすら虐待するツイッターがこのほど、版元から訴えられかけ示談になったようだ。

http://matome.naver.jp/odai/2145815626251556401

この虐待系botはいくつもあるようで、これらは基本的に
「リョナ」と呼ばれるジャンルに入る。
何をカマトトぶって、と言われそうな気もするくらい見るところでは見る単語だ。
改めて検索してみると、「猟奇オナニー」を略したかたちから「リョナ」となったらしい。

http://dic.nicovideo.jp/t/a/リョナ

今回のエントリーはこのリョナがいかにして性的興奮と結びついているかについて考えようと思う。

■リョナとは何か

まず、猟奇的な図像と言ってもいろいろある。
が、メジャーなものから挙げていけばこんな感じだろうか。

1、腹パン
2、四肢断裂などの身体的欠損に至るものを含めた傷害
3、吐血、嘔吐
4、その他拷問器具などを用いた責め苦

猟奇趣味というわりには腹パンはマイルドにも見える。
というか、むしろこれが入っていることで、
実はこのジャンルがかつて死刑執行が娯楽であった時代とは
また別の種類の娯楽だということを示している。
(もちろん、ほとんどの場合腹パンだけでもおそろしく容赦がないし、
3の描写まで含まれることがほとんど)

つまるところ、リョナは単純に身体的ダメージから興奮を得ているのとは違う。
身体的なダメージの描写はリョナにおける結果として存在しており、
それらは直接の目的とされていない。
仮にそうであるなら、あのキャラを腹パンしてぇという、
特定のキャラへの執着はありえない。

また、一種の拷問も含まれるには違いないが、SMとも違う。
なぜなら支配はあったとしても服従は求められていないからだ。

■隠蔽されたものへのアクセス

うまるちゃんがそうであったように
能天気でかわいらしいキャラはターゲットにされやすい。
一方で、強気なキャラも一定数の需要がある。

この辺の需要とは、
追い詰めた時にどのようなギャップがありうるかという点が重要で
それが好みの差としてあらわれる。

これは広く取れば「隠蔽されたものたち」の領域であり、
こういった類のものはほぼなんでも性癖としてとりあげられる。
スカートの下は当然のことながら、寝顔もそうだろうし、トイレもそうだ。

「隠蔽されたものたち」への興奮は比較的単純である。
非日常であること、とその領野において対象者と共犯関係を結ぶことだ。

これは通常のセックスにおいても、
互いに密室に入ることで互いの興奮を呼び起こすことになるので
理解しやすいのではないかと思う。

変態性癖と呼ばれるものの多くはこの「隠蔽されたものたち」への参入の際に
了承もなく一方的に共犯関係を結んでしまうものである。

リョナにおいては暴力によって生命の危機をもたらすこと、
および生殺与奪の権利を握ることでそれが達成される。
つまりスカートがめくられる。

ちょっと疲れたのでこの辺で一旦区切ります。

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